幸せの基準は"所有"から"所属"へ。アドレスホッパー市橋正太郎が語るコミュニティの話が目からウロコだった。
こんにちは!IT女子のちーさんです。
先日、weeeksを使って表参道のオシャレなデザイナーマンションでルームシェアをしました。
そのルームメイトのなかに「家に住まない男」がいました(笑)。
「家に住まない男」の正体は、市橋正太郎さん。
先日、「新R25」で特集されて話題になっていました。
市橋さんは、自分の家を持たずにAirbnbやゲストハウスを転々とする生活を送っている31歳の男性です。
面白いのが、ウケ狙いでこの生活を送っているのではなく、合理的な選択としてあえてホテル暮らしを選択しているところです。
それは、新R25の記事を読むとわかりますが、家を持たないことでいろんなメリットがあるようです。
ルームシェアでのある夜、市橋さんとじっくりお話をする時間があったので、色々とお話を聞かせていただきました!
プロフィール
市橋正太郎
京都大学卒。サイバーエージェントやAbemaTVでマーケターとして活躍した後、株式会社m-gramのCMOとして就任。現在は、アドレスホッパーとして独立して企業マーケティングのコンサルティングをしている。
市橋さん、よろしくお願いします!
市橋です。よろしく!
家の機能のアウトソースで住むことがもっと自由に
「新R25」の記事がバズったそうですね!「家に住まない」と聞くとずいぶんぶっ飛んでる感じがしますが、一読してみると「やってみたいかも」と思いました!
家に住まない生活というのは極端かもしれないけど、最近、家みたいな、物理的なファシリティの価値って下がってきてると思うんだよね。
たしかに、そうですね。私と同年代で、将来の夢は「マイホーム」っていう男性あんまり聞かないですもん。 それってなんでなんでしょう?
それは、スマホやシェアリングエコノミーが普及して家の機能がどんどんアウトソースできるようになったからだと思う。
家の機能のアウトソースってどういうことですか?
例えば、家の機能のひとつに洗濯があるけど、洗濯も洗濯代行とかで誰でも気軽にできるようになって、保管という機能もクラウド倉庫でアウトソースできるようになった。今僕は、使わない荷物は「サマリーポケット」ってサービスに預けてるよ。
そして、「寝る」という機能もAirbnbが普及したことでアウトソースされたよね。そしたら、もう家がなくても生活できるよね、みたいな。
シェアリングエコノミーのサービスが生まれたことで、機能のアウトソースがより手軽にできるようになっていったんですね。
そう、家の機能がアウトソースされたことで、住むことがもっと自由になっていくと思う!
自由な住み方っていいですね!
今、「リゾートワーカー」という、1軒分の家賃で日本と海外の二拠点生活をしてる人もいるんだよ。
というと?
普段は海外のリゾート地に安く住むんだけど、仕事相手は日本だから、日本とはリモートでやり取りする。日本に用があるときは、海外の家をAirbnbとかで貸し出して日本でのホテル代を相殺するみたいな。
頭いいですね。そういえば、この前、自分の部屋をパーティールームとして貸し出して家賃をタダにしてる人に会いました。
まー坊/0円研究家(@ma_bo_0jpy)さん | Twitter
面白いね。それもシェアリングエコノミーが普及したからこそできることだよね。僕の生活もだけど。
ですね。所有しないでシェアするからこそ新しい価値を生み出せるってことですね。
複数コミュニティに所属する時代
ここ数年で、複数のコミュニティに所属することが幸せっていう価値観になって来てると思うんだよね。
ほう。それはなんでですか?
ちーさんは、マズローの欲求5段階説って知ってる?
知ってます!大学で学んだ気がします。
5段階欲求のうち、「所属と愛の欲求」までは、割と簡単に満たせるんだよね。「承認欲求」がけっこうハードルが高かったんだけどSNSが出てきたことで簡単に満たせるようになった。
SNSで投稿して「いいね」がもらえると満たされますもんね(笑)
「自己実現欲求」については、まだまだ満たすのは難しいけど、満たすための方法として大きく2つあって、1つがクリエイティブな生産活動をすること。ちーさんみたいにブログを書くとかね。もう1つが複数のコミュニティに所属することだと思う。
1つのコミュニティじゃダメなんですか?
うん。コミュニティに所属するだけでは自己実現はできなくて、所属しているコミュニティに貢献できて初めて自己実現したという実感を得ることができる。人間はパフォーマンスに波があるから、1つのコミュニティだけだと必ずしも貢献できない時もある。複数のコミュニティに所属することで、いろんなコミュニティに分散的に貢献できて、自己実現の感覚を得やすい環境になってると思うよ。
最近、みんな色んなコミュニティに所属しようとしてますもんね。
そうだね。インターネット以前の世界って、1人がこれだけたくさんのコミュニティに所属してるってことはなかったと思うんだよね。せいぜい、家族、学校、仕事場くらいかな。でも今は、移動のコストが下がってインターネットでいろんな人と繋がりやすくなったから、コミュニティに所属するのも簡単になって来た。僕たちが使った短期ルームシェアのweeeksは最たる例だと思うよ。
そうですね。1つルームシェアが行われるごとに小さいコミュニティがどんどん生まれてますね。
この表参道での4人のルームシェアも、ある種コミュニティだね。
またコミュニティが増えました。
僕は、家に住まない生活をし始めてから銭湯にハマってるんだけど、高円寺に「小杉湯」っていう銭湯コミュニティがあって、それが今風で面白いんだ。
最近銭湯にハマってるので、今度行ってみます!
コミュニティを活性化させるには?
市橋さん的に、コミュニティを活性化させる秘訣はなんだと思いますか?
コミュニティに所属してる人しか知らない秘密を持つことだと思う。例えば、Facebookって最初は、可愛い女の子の交際ステータスがわかるっていうので爆発的に広まったんだよ。「〇〇さんが彼氏と別れたんだって!」「まじ?どうやって知ったの?」「Facebookだよ。やってないの?」「なにそれ!やる!」みたいな。そういう流れでコミュニティって育っていくんじゃないかなと思う。
肩書き大募集!
【2019年4月20日追記】市橋さんの肩書きは「アドレスホッパー」になりました!この言葉を普及させるべく、現在はイベントを開催したり、テレビに出演したりしています。
ここまで読んでいただいた市橋さんのファンの皆さんにお願いです。
実は、今肩書きに迷ってるんですよ。今のところ「家に住まない男」なのですが、もっとキャッチーで言いやすくて独自性のある肩書きが欲しいです!
どんなイメージでしょうか?
なんのために家に住まないかなんですよね。僕が家に住まないのは、いろんな街を探検していろんな人と出会いたいからなんです。そのあたりのニュアンスが含まれている肩書きがいいな!
ということで、面白い肩書きが思いついた方は、こちらの記事へのコメントまたは私か直接市橋さんにDMください。
よろしくお願いします。採用したら、いろんなところで名乗らせていただきます。
市橋さん、ありがとうございました!家に住まない市橋さんが語るコミュニティの話はまさに目からウロコでした。これからも、家に住まない生活楽しんでください!