IT女子ちーさんのwebろぐ

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「Audible」月額1500円で本が聴き放題の秘密とは?

こんにちは、ビジネス系IT女子のちーさんです。
今回は、いつものユーザー視点からビジネス視点に変えて記事を書きます。
 
Audibleの紹介はこちら↓

ちなみに「Audible」はアプリの名前でもあるのですが、会社の名前でもあります。もともとは、Audibleというアメリカの会社が出していたサービスですが、2008年にAmazonに買収されて、今はAmazonの子会社です。

こんなに便利なオーディオブック、なぜ広まっていないのか?

前回の記事でも紹介した通り、オーディオブックってすごく便利です。でも、紙の書籍や電子書籍ほど広まっていないですよね。なぜでしょうか?

おそらく理由は2つ

①オーディオブックは紙の書籍より値段が高かったから

②ダウンロードや取り込みなどの手間がかかったから

まず①についてですが、オーディオブックはナレーターの手配や収録など制作にかなりのお金と時間がかかります。そのため、初期の販売価格は通常の書籍よりも高かったと考えられます。

②については、以前はオーディオブックを視聴するために、まずwebサイトでダウンロードし、その後に携帯音楽プレイヤーに取り込むという作業が必要でした。高い割に手間だったら、それは普及は難しいですよね。

しかし、Audibleは上記の2つの理由どちらも解決しています。Audibleの価格設定は、高いどころか月1500円で聴き放題という、書籍より割安になっています。また、スマホアプリで提供することにより、本探しからダウンロード、視聴まで全てアプリだけで完結するようになっています。

オーディオブックの問題を解決できたAudibleは、これから日本のオーディオブック市場を伸ばしていくのではないでしょうか。

Audibleのビジネスモデル

Audibleは、月額会員制モデルです。月額1500円でタイトルが聴き放題となっています。形態としては、音楽のストリーミングサービスと似てるかもしれないですね。

でも、普通に購入したら1000円以上する本が1500円で聴き放題になるって不思議ですよね。

その秘密は、「コンテンツの買い取り式を取っている」ことにあると思います。

Audibleは、自社ですべてのコンテンツを制作するのではなく、ほとんどのコンテンツを他社から買い取っています。

主な買取先は、2004年からネットでのオーディオブックの提供をしていた株式会社オトバンク。オトバンクは「FeBe」というサイトを運営しています。自社で本の収録を行い、月額ではなく1冊いくらという形でオーディオブックを販売しています。

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そのため、Audibleは自社でコンテンツを制作することなく、多大なコストをかけることなく聴き放題サービスを提供できているのではないかと思います。つまり、オーディオブックのプラットフォーマーです。さすがAmazon傘下の会社だけあり、Amazonのビジネスモデルと似ています。

あとは、Amazonの資金力で初期費用をカバーしている可能性もあります。

また、すでにユーザーを持っているというのも強みになっていますね。Amazonプライム会員なら3ヶ月無料といった、既存のAmazon会員を取り込んで囲い込む戦略を取っています。

Audibleの課題

Audible最大の難点は、作品の種類、特に人気作品が不足しているということです。私自身も、今のところあまり聞いたことないようなマイナー作品ばかり聴いています。

 なぜ人気作品が不足するのか?その理由も、買い取り式にあると思います。

おそらく、買取先の会社が人気作品を提供しようとしない又は人気作品を高額で販売しているため買取できないのではないでしょうか。

オーディオブックを制作している会社は、定額ではなく本ごとに販売を行っており、人気の本はAudibleに取られるよりこちらで高く買って欲しいのだと思います。

扱うコンテンツが一緒になってしまえば、競合して、安い方が勝ちますからね。

 

現状、Audibleには最近の話題の小説などはほとんどなく、古典や近代文学が多い状態になっています。買取価格の安いものから集めているのかなと思いました。

個人的には、Audibleにも人気作品をどんどん増やしてもらいたいのですが、買い取り式を取っている限り難しいかもしれないですね。

 

Audible vs FeBe の勝負の行方は?

同じオーディオブック市場で、プラットフォーム型のAudibleとコンテンツ制作型のFeBe、この両者がどう競合していくかを予想してみました。

ストーリーとしては、3つあり得るかと思います。

①Audibleが会員数を伸ばし、FeBeが負ける

オーディオブックは一度制作してしまえば、あとは制作費や流通費などほとんどかからないので、売れば売るほど儲かることになります。Audibleの場合は、一度買い取って、あとは定額会員数を増やせば増やすほど儲かります。

つまり、Audibleのマーケティングや会員獲得戦略がうまくいって儲かれば、人気作品を買い取ることなく自社で制作できるようになります。

すると、FeBeとコンテンツが同質化し、価格の面でAudibleが勝るので、FeBeが負けることになります。

②Audibleが会員数を伸ばせず、FeBeが人気作品を独占する

逆に、Audibleが会員数を伸ばせなかった場合、自社コンテンツを作成する資金が足らず、今の状態が続くことになります。

もうすこしオーディオブックが一般化していけば、Audibleは安いけど質が低い、FeBeは高いけど質が高いというイメージになり、棲み分けされていくかもしれません。

もし、FeBeが月額モデルにできたらAudibleの価値は完全になくなってしまいますね。

③Audibleが会員数を伸ばせず、Amazonがオトバンク(FeBe)を買収する

Audibleが十分な会員数を獲得できなかったが、どうしても人気作品を取り入れようとするなら、FeBe運営社のオトバンクを買収してしまうという可能性もあるでしょう。

Amazonの資金力があれば、できそうな気がします。オトバンクは制作に注力し、Audibleがユーザーに届けるかたちになります。

ユーザーにとっては、良いコンテンツを安く得られるということで、これが一番好ましいかもしれません。

 

 

以上、ビジネス視点で見たAudibleでした!1つのサービスでも色々調べてみると面白いですね!

ちなみに、上に書いてあることは、ネット上の様々な情報を総合して勝手な見解を述べたものなので、間違っているところもあると思います。あまり鵜呑みにしないでくださいね(笑)

 

これからも、ユーザー視点とビジネス視点を交互に記事にしたいと思います!

 
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