IT女子ちーさんのwebろぐ

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音楽を無料で提供できる広告収入モデルの仕組みとは?ー音楽アプリMusicStreamを例にー

こんにちは、ビジネス系IT女子のちーさんです。

本日の記事では、前回紹介した無料音楽アプリ「MusicStram」の収益モデルについて見ていきたいと思います。

前回の記事はこちら↓

i-chihiro93115.hatenablog.com

 

まず、MusicStreamはどうやって収益を稼いでいるかというと、すべて広告によるものです。ユーザーからの課金は行っていません。

広告モデルは、ユーザーが広告をクリックしたときやインストールや購入などのアクションを行ったときに収入が得られる収益モデルです。

広告で稼いだ収益で、無料で音楽をユーザーに届けているのです。

音楽アプリに広告モデルが向いている理由

音楽アプリのような特徴を持つアプリは、広告モデルが向いていると思います。理由を3つ挙げました。

・ダウンロード数が多い

広告の目的は、より多くの人に宣伝することなので、たくさんの人がアプリを使わなければ意味がありません。音楽は、世代を問わずみんなが好きなものなので、ターゲットが幅広くダウンロード数を稼ぎやすいです。

・使用頻度が高い

音楽というのは、人によっては毎日聴くものです。起動回数が多ければ多いほど、一人当たりの広告表示回数が高くなるので、収益が上がる可能性も高くなります。

・エンタメ系

音楽やゲームなどのエンタメ系は、広告との相性がいいと思います。以前、iPhoneが定規になるアプリをダウンロードしたのですが、そのアプリの広告はなんかすごい邪魔だなと感じました。でも、MusicStreamの場合、広告のカラフルなイラストなどが音楽や映像とマッチしているので、うまく溶け込むことができるんじゃないかなと思います。エンタメ系アプリは、事務的なツール系アプリと比べて、ユーザーが広告を邪魔なものに感じにくいと思います。

 

MusicStreamから学ぶ、いい感じの広告配信

MusicStreamの広告配信のしかたで、いいなと思ったところを紹介します。

・コンテンツに合わせた広告

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MusicStreamの広告に多いのが、フリマアプリやゲームアプリなどの広告です。これは、音楽アプリというコンテンツに寄せた広告を配信してるなと思います。アプリを多用している人は、アプリに関心を示す可能性が高いですよね?また、アプリで音楽を聴く人は比較的若い人が多いと思われるので、若者人気なフリマアプリとか若者が好きそうなメディアとかゲームの広告を配信しているわけです。このように、自分のコンテンツに合わせた広告を配信することを、広告用語では「コンテンツマッチ」と言います。

・ユーザーの過去の行動に合わせた広告

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私、最近楽天のアプリでスマホケースを購入したのですが、その広告がMusicStream内でも登場しています。もし仮に、スマホケースを検索したけど購入しなかったとしたら、このアプリ内の広告を見て「やっぱり買おうかな」と思い出して購入するということを狙っています。ユーザーの全く関心のないことではなく、過去の行動に基づいて関心のある広告を配信しているということですね。このような広告配信を「行動ターゲティング」と言います。

・ユーザーの体験を阻害しない広告

MusicStreamの広告でいいなと思ったのがこれです。

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曲をタップすると、再生するかプレイリストに追加するか選べるんですけど、そのときに全画面の広告が出てきます。大きく表示されるので、インパクトがあるし必ず目につきます。ここでのポイントが、広告をわざわざ閉じなくても次のアクションに行けるということです。よくあるのが、広告だけが全体に表示されて、次に進むにはバツボタンを押さなきゃいけないパターン。あれって結構ストレスじゃないですか?しかし、MusicStreamの場合、すぐ下に再生と追加のボタンがあるので、スムーズに次に進めます。興味を持ったら広告をクリックすればいいし、なかったらそのまま進めばいいということになります。広告のインパクトとユーザーの体験を阻害しないことを両立しているという点で、いい広告の出し方だと思いました。

 

ユーザーの目的を意識した広告があってもいいのでは?

MusicStreamを使うユーザーの目的は、当然音楽を聴くことですよね。MusicStreamに配信する広告も、もっと音楽を意識したものにすれば、ユーザーにより良い体験を提供できると思います。例えば、再生しているアーティストのライブ情報とか、CDやDVDの広告とか。私は、GReeeeNが好きなので、GreeeeNのライブチケットとかが買える広告があったらクリックしちゃうかもしれません。しかも、GReeeeNの曲を聴いている時だったら、気持ちが高まって購入しちゃうかもしれません。このように、アプリを使うユーザーの目的に合った広告を配信していくことで効果が高まるんじゃないかなと思います。とは言っても、そこまで細かくターゲティングするのはコストもかかることだと思うので、費用対効果が見合わないのかもしれませんが。細かくターゲッティングするコストが今後もっと低くなれば、そうなっていくかもしれませんね。

 

今回のビジネスモデル研究は以上です!

アプリの広告邪魔だなと感じる方も多いかと思いますが、より多くのユーザーに便利を届けるために広告は必要なものです。よりユーザーに合った広告を配信できるアプリが増えるといいなと思います。