SNS時代のラジオアプリ「Voicy」とは?ユーザー数急伸長の理由を分析!
こんにちは!IT女子のちーさんです。
今回は、最近気になるサービス「Voicy」について、実際に使ってみた感想を交えながら、ビジネスモデルなどについて分析していきます!
Voicyは、一言でいうと、「次世代のラジオアプリ」という感じです。
公式サイトでは、「ボイスメディア」という新しい形態を打ち出しています。
アプリインストール
Voicyとは
Voicyを自分なりの言葉でまとめると、「既存の情報発信サービスを絶妙に組み合わせた新しい声のプラットフォーム」です。
2018年2月に大型の資金調達を達成したということで、 最近話題になっています。
そこで私も実際にvoicyを使ってみたところ、「Voicyは、色んなサービスの要素を組み合わせているな」と感じました。
主に、「ブログ要素」「Youtube要素」「SNS要素」の3つです。
ブログ要素
個人が好きなことを発信する機会を提供しているという点で、ブログに近いです。
実際、2018年1月に代表取締役CEOの緒方憲太郎氏が「Voicyは声のブログ」というコンセプトを打ち出しています。
Voicy代表取締役CEOの緒方憲太郎氏も「声のブログという世界観を年始に立ち上げて、家入さんやはあちゅうさんがはじめたところ『声で聞くとこんな感じなんだ!』と話題になった。
引用:TechCrunch
1月下旬ごろから、イケハヤさんなどの有名ブロガーが参入し、SNSでも話題になりました。
Googleトレンドで「Voicy」を調べると、1月下旬に急上昇しています。
今でも、いわゆる「ブロガー(一定の読者を持つ自分のメディアを持っており顔出しで情報発信している人)」の参入がどんどん増えています。
また、過去の放送を「過去記事」と表記しており、人単位で簡単に過去の放送を流し聴くことも出来ます。
Youtube要素
Voicyには、情報発信する側の「パーソナリティ」と聴く側の「リスナー」に分かれています。
この構造はYoutubeに似ているなと思いました。
個人を中心としたコンテンツ力のある人たちが情報発信を行い、多数の人がそれを視聴するという構造です。
Voicyには「フォロー」「フォロワー数」「再生回数」という概念があり、Voicyの上位パーソナリティ同士で競い合っている節もあります。
フォロワーや再生回数順でランキング表示されるあたりは、Youtubeの「チャンネル登録」や「視聴回数」と共通しています。
SNS要素
Voicyでは、パーソナリティの放送に対してユーザーがコメントを送ることができ、そのコメントに応える形で放送をしているパーソナリティが多いです。
「Peing-質問箱-」という匿名質問サービスで質問を募集して答えているケースもよくみられます。
相互コミュニケーションができるという点で、SNSに似ています。
SNSといっても知り合い同士でコミュニケーションするFacebookというよりは、影響力のある人(インフルエンサー)が一般の人(ファン)に直接発信をするツイッターやインスタグラムよりです。
実際に、普段はツイッターやインスタグラムで情報発信していて、その横展開としてVoicyを使っているというパーソナリティもいます。
デザインや使い勝手という面でも、SNSに近いものがあります。
Voicyの特徴まとめ図解
以上に挙げた「ブログ」「Youtube」「SNS」は、ほぼ視覚情報でした。
Voicyは、初めてのほぼ100%聴覚情報という新しいプラットフォームになります。
Voicyが伸びている理由とは?
1月下旬に急激にユーザー数が伸びたVoicyですが、今後も伸びていくだろうと考えています。
Voicyが伸びている理由を分析してみました。
音声サービスの波
「これからは音声の時代」とよく耳にします。
音声で情報収集できるサービスも増えています。
今日(2018年4月7日)も、こんなニュースもみました。
本1冊をわずか15分で「聞く」 「本の要約サイトflier」が音声読み上げ開発中 - ITmedia NEWS
GoogleHomeなどの声が聞き取れるAIが販売されたり、音声入力の精度が上がってきたりなど技術が進んできました。
これまでのメディアの変遷を辿ってみても、
活版印刷(視覚)→ラジオ(聴覚)→テレビ(視覚と聴覚)→PCスマホ(視覚)
となっており、そろそろ聴覚メディアが登場するタイミングのような気がします。
また、現代人は目で情報を仕入れることに疲れているのではないかと思います。
インターネットが普及し、いつでもスマホを持つようになり、現在ほとんどの情報が視覚情報になっています。
目も疲れますし、そろそろ目だけで情報収集をするのがしんどくなってきているのでは、と思います。
発信する側も聴く側も時短になる
Voicyでの情報発信は、パーソナリティとリスナー双方にとって時間短縮になります。
パーソナリティにとっては、ブログなどで文字を書くよりは音声で喋る方が短時間で多くの情報を伝えることができます。
ブログだと、残るものなのでいい記事にしたいとなると、結構時間がかかります。
Voicyも、最初は準備に時間はかかると思いますが、慣れるとサクッと1放送作れちゃうと思います。
ランキング上位者の放送聞いているとそんなに時間かけていない様子です。
また「Twitterにたくさん質問が来るけど答えきれないのでVoicyでまとめて答えます」というパーソナリティもいました。
Twitterでは1つ1つ投稿しないといけないのに対し、Voicyだと喋るだけでいいので、ユーザーから来る質問にまとめて答える場としても効率的なのだと思います。
リスナー側の時短としては、やはり「ながら聴き」がしやすいというところです。
ブログやSNSは手と目が空いているときにしか情報収集ができません。
Voicyであれば、耳さえ空いていればOKです。
私の場合、朝の支度中、筋トレしながら、歩きながら、料理しながら、ごはん食べながら、湯船に浸かりながらなど、いろんなタイミングで聴くことができています。
今までは、ただその作業をするだけだった時間が情報収集の時間になるので、とても効率的ですよね。
表現の多様化
最後に、情報を発信する際に、より多様な表現で発信ができるという点です。
声として情報を受け取るので、例えば、発信者の熱量、想い、雰囲気、人柄などが文字よりも圧倒的に伝わりやすいです。
ブロガーの人とかは、声を通じて自分をもっと知ってもらいたいという動機で始める人も多いようです。
イケハヤさんは、ツイッターだとちょっとトゲのある人というイメージがあるですが、Voicyで喋っているのを聴くと「優しいパパ」という感じでした(たまにお子さんの泣き声が入るw)。
また、対話形式での発信がやりやすいというのも特徴です。
よく行われているのが「コラボ」という形で、パーソナリティの友達を呼んだり、他のVoicyパーソナリティをゲストにしたりなどがあります。
ブログの対話形式だと、吹き出しを作ったりしてなかなか手間がかかりますが、Voicyだとテンポよく自然に会話できるので、とても入ってきやすいです。
さらにユーザーを伸ばすためには?
今、急激に伸びているVoicyですが、イノベーター理論でいうと、まだ「アーリーアダプター」くらいかなと思います。
今一番人気のパーソナリティでもフォロワー数8,000人弱です(2018年4月7日時点)。
1月下旬の有名ブロガーの参入でやっと「イノベーター」から抜け出したくらいという想定です。
Voicyはおそらくもっと大きなプラットフォームを目指していると思うので、より一般的になるにはどんな要素が必要か考えてみました。
著名人や有名企業の参入
1月に有名ブロガーの参入が話題になりユーザー数が伸びました。
しかし、有名ブロガーと言ってもネットリテラシーの高い人の間では有名ですが、一般の人たちにはあまり有名ではないと思います。
世間一般の誰もが知っているような有名人が参入してくれば、大きなニュースとなり、また一気にユーザーが伸びるのではと考えます。
現実的なところで言うと、ホリエモンとかでしょうか。
福山雅治さんとかまで行くとサービスのコンセプトが変わってしまいそうなのでどうかなと思いますが。
有名企業で言うと、例えば東洋経済オンラインなどがニュース配信チャンネルをするなどがあるとビジネスマン層は取り込みやすいのかなと思います。
定着のためのユーザビリティ向上
アーリーマジョリティは利便性を重視するので、使いやすいサービスとして機能改善を行い、定着させていく必要があると思います。
例えば、サポート面の充実です。
今は、アプリの使い方を見ても簡単な機能説明しかない状態です。
積極的にサービスを使いこなせるアーリーアダプターに対してはそれでもいいかもしれませんが、アーリーマジョリティのような消極的なユーザーでも使いこなせるようなサポートをつける方がいいと思います。
例えば、どんなシーンで使えるか、自分にあったパーソナリティの見つけ方、通信量はどのくらいかかるの?といったQ&Aの設置などです。
Voicyおすすめパーソナリティはこちらの記事で紹介しています。
以上、Voicyについてのご紹介でした。
今注目のサービスなので、気になった方はダウンロードしてみてください。
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