バズよりも一部の熱狂。THINGMEDIA(シングメディア)田中&佐藤の映像にかける思いに迫る
こんにちは!IT女子のちーさんです。
今回は、最近私が個人的にハマっている起業家インタビューです!
インタビューしたのは、THINGMEDIA(シングメディア)株式会社の田中博之さんと佐藤一樹さんです。
田中さんと佐藤さんとは、先日公開されたVoicyのCM撮影で出会い、上映会などで話を聞いて興味を持ったので、「取材させていただけませんか?」とオファーしたところ、快くOKいただきました。
VoicyのCM撮影秘話は、田中さんが書いたこちらのブログから見ることができます。
今日を彩るボイスメディア「Voicy」の企業CM【勝手にCMギブ#001】 | THINGMEDIA株式会社(シングメディア)|渋谷の映像・動画制作ベンチャー
今年の5月に創業したばかりのシングメディア。
今回は、ふたりの出会いから起業に到るまでの経験、そして起業に込めた熱い想いを語っていただきました!
- 出会いは中学生。古着屋さんからITの世界へ
- 「違う」と思ったことはスパッと辞める
- 高3で映像にハマり日本一の映像プロデューサーに
- 勝手にVoicyのCMを作っちゃいました
- 「一部の熱狂」を大事にしたい
- 映像のチカラで世界を変える
シングメディア代表の田中です。
共同創業者の佐藤です。
よろしくお願いします!
出会いは中学生。古着屋さんからITの世界へ
田中さんと佐藤さんはどのようにして出会ったのですか?
僕たちは中学校の同級生なんです。
旧友なんですね!中学からずっと一緒だったんですか?
ちょいちょい会ってましたけど、ずっと一緒ではないですね。田中は中学生の頃から卓球で忙しかったので。田中、卓球で全国3位とか取っててめちゃめちゃ強かったんですよ。
そうっすねー。高校も大学も卓球の推薦で行って、ほとんど勉強してないです(笑)でも、大学の卓球の部活がつまんなくなってなんか違うな、と思って1年で辞めて、大学も単位2〜3個しか取れず2年で辞めちゃいました。
大学を辞めた後はなにをしてたんですか?
卓球辞めてからスケボーにハマって、スケボー専門の古着屋でバイトしてたんですね。スケボーってアメリカとかカナダが本場なのであっちでやりたいと思って、英語もできたら古着屋としても活かせるかなってことでカナダに留学しました。
留学後も古着業界で働いたんですか?
はい。でも一通りやって、古着業界ってちょっとキツイなと思ったんですね。
やっぱり給料が低いとか?
そう。このままじゃ結婚もできないだろうなって働き方で。それも、経営者が搾取してるとか努力が足りないとかいう問題じゃなくて、ビジネスモデル的に厳しいんですよ。
ビジネスモデルですか。
古着屋って店舗維持費、人件費、仕入れ、でコストはかかるのに、何枚も服を売らないと利益が出ないというモデル。だから利益率がめっちゃ低くて、そりゃ給料も低いわけです。それで古着屋は完全に辞めて、25歳で姉と起業しました。
その会社は、今のシングメディアとは別ですよね。どんな事業をしてたのですか?
メディア事業です。起業当時、ITとかなんもわかんなかったんですけど、「なんかかっこ良さそう」って理由でMacを買って、プログラミングもデザインも全部独学で勉強して、0からメディアを作りました。姉が恋愛とかにも詳しいので、恋愛系のサービスやメディアをバンバン立ち上げてましたね。
「違う」と思ったことはスパッと辞める
企業のホームページで見ましたが、かなり規模の大きい恋愛メディアを運営してたんですよね。
もちろん最初は小さかったんですけど、AmebaNewsとの提携が決まってから一気にPVが上がってオファーとかも来るようになって、メディアも1000万PVになり会社も成長しました。最終的に社員15人規模になって、渋谷にオシャレなオフィスも作ったりとかしてましたね。
そのメディアは今はどうなったんですか?
今もメディアは存在してますけど、全て売却しました。その会社は結果7年くらいやったんですけど、このまま拡大してくのも違うかなと思って事業も会社も全て手放して1人になって、1年半くらいは個人事業主としてビジネスをやってました。
なんか田中さんってすごく潔く辞められるんですね。
やっても仕方ないことをだらだら続けるのが時間の無駄なんで。「違う」と思ったらスパッと辞めちゃいますね。佐藤を起業に誘ったのはその後です。
お、ここでやっと佐藤さん登場ですね。
高3で映像にハマり日本一の映像プロデューサーに
去年の年末頃、自分でやってるビジネスもなんか飽きてきちゃって誰かと新しいこと始めたいなって時に、佐藤しかいないと思って誘ったんですよ。
佐藤さんはずっと映像のプロデューサーをしてたと聞いてますが、どういう経緯で映像に興味を持ったんですか?
最初のきっかけは、高校3年の文化祭です。文化祭でみんな出店とかやる中で、映像やってみたいと思って作ってみたらすごい面白くて。大学も、映像作るサークルを立ち上げたり、映像業界で有名なゼミに入ったりして、映像プロデューサーを目指してました。
僕たち、大学の時映画作ったんですよ。
え、すごい!青春!
ちょうど田中がカナダ留学行くって言うんで中学の同窓会して、ノリで映画撮ろうってなって20分くらいのショートムービーを作りました。
せっかくなんでってことで上映会も開催して、ポスティングしまくって100人くらい集まりましたね(笑)
んで、大学卒業後はAOIProっていう映像会社で死ぬほど働いて、2016年に若手プロデューサーのアワードでグランプリ取りました。そこから奢ることなく頑張ったのですが、ただちょっと勢い乗りすぎた結果、1回プロデューサーお休みみたいになりまして(笑)
僕が佐藤に声かけたのがちょうどそのタイミングだったんです。
そのときは、映像業界の働き方の未来とか、そんな中で自分はどうしていきたいんだろうとか、悶々としまくってて。悶々をぶつけたくて毎日酒飲んでたら、痛風になってしまいました(笑)結構落ちまくってて、そんなときに田中に「一緒にやらないか?」って誘われて、これは面白すぎると。田中と一緒にやれば、映像の可能性をもっと広げることできると思ってジョインしました。
勝手にVoicyのCMを作っちゃいました
それで、今のシングメディア創業に至ったんですね。シングメディアではどんな事業をやっているんですか?
最初は恋愛×動画でメディアを作っていこうということで、「マユと学ぶ恋愛部」というメディアで佐藤が動画を作るということをやってました。でも、やっている中でこのやり方って、あんまり動画本来のポテンシャルを活かしきれてない気がしてたんですね。もっとこう、人の心を動かすというか。そんな時に、たまたまVoicyのCMを作ることになったんです。
Youtubeの「このベンチャー半端ないって」って企画で「Voicyすげー」って勝手に配信してたら代表の緒方さんも見ててくれて、緒方さんと会って話の流れで勝手にVoicyのCMのデモ動画みたいなのを作ったんですよ。それが好評で、じゃあもっと本格的に撮影しようということで、ユーザーやパーソナリティも巻き込んでCMを作ることにしました。
【このベンチャー半端ないって】第1回 Voicy(ボイシー)前半戦
好きなサービスとか応援したい企業についてポジティブに言及していくってすごく良いことだと思うんですよね。
それが、この前撮影したVoicyCMですね。私もちょっぴり出させてもらいましたが、撮影も上映会もとても楽しかったですし、Voicy社員一同感動してましたね!
こっちの方が自分たちがやりたいことに近いし佐藤の才能も活かせると気づいたんです。やっぱり恋愛で早回し動画とかやってた時と反応が全然違うんですよ。
メイキング動画も、社員とユーザーのVoicy愛がめちゃめちゃ詰まっててすごい盛り上がってましたもんね。
This is Voicy|Voicy CMメイキングムービー
「一部の熱狂」を大事にしたい
僕、「一部の熱狂」っていうのががすごい大事だと思うんです。
一部の熱狂ですか。
大衆にウケるとかバズるとかじゃなくて、狭いコミュニティの中でもいかに強い共感、熱狂を生んでいくかということ。そういう意味で、今回のVoicyCMは大成功だったと思います。
確かに、あれは熱狂でしたね。
だから、何でもかんでも制作を引き受けるんじゃなくて、自分たちが共感すること、共感する人からしか仕事は引き受けないです。そうじゃないと熱狂は作れない。
会社の経営も一緒です。僕、あんまり企業規模を拡大する、とかいついつまでに何億稼ぐとかそういうのに興味ないんですよね。イメージとしては、半年しか空けない蕎麦屋さんみたいな。実際にあるんですけど、1年のうち半分は営業、もう半分はより良い蕎麦を作るための修行をしてて、いつも予約でいっぱい。もっと営業時間伸ばして、店舗も増やせばもっと稼げるのにあえてそれはやらない、みたいな。そういう会社を目指してます。
今回の「勝手にCMギブ」もですけど、お金儲けじゃなくてギブの精神を今後も大事にしていきたいです。映像業界でお金に目が眩んで狂った人たちをたくさんみてきたので。事業をするにしても、いかにサービスっぽくしないかっていうのは意識し続けたいです。オンラインサロンもそんな感じですよね。
確かに、Voicyのオンラインサロンはお金払ってるけど払ってるって感覚がないし、よくよく考えたらお金を払ってVoicyの事業のお手伝いをしてるってすごいですよね(笑)相当な共感や熱狂がないと成り立たないと思います。
Voicyのオンラインサロンについてはこちら。
映像のチカラで世界を変える
シングメディアで、今後目指しているビジョンはありますか?
僕たちは映像の力を信じてるんで、映像のチカラで世界を変えるということを本気で目指してます。
壮大ですね。
世界って言っても、たった1人の世界でもいいんですよ。例えば、僕らの映像をみて目の前の人の心が動いて人生が変わったとか、モチベーションが上がって前向きになれたとかそういうことです。
社名の「THINGMEDIA(シングメディア)」は、コト化するメディアって意味で、メディアを見て終わりじゃなくて、次のコト(行動)に繋げるって思いも込めてます。
ただひとつ問題があって、今回のVoicyCMのこともあってオファーが増えて、嬉しいことに僕今めっちゃ忙しいんですよ。
佐藤の右腕になってくれる映像プロデューサー募集中です!興味がある方は僕か佐藤にDMを!
田中さん佐藤さん、ありがとうござました。「映像のチカラで世界を変える」シングメディア、これからどのように展開していくのか非常に楽しみです。勝手にCMギブの企画もどんどん打っていくそうなのでお楽しみに!